私たち日本人インドネシア語学習者にとっての最大の悩みの種「接辞」
Me- とか -kanとかme- がdi- になるとか、もう何が何だかわからん!!となってしまいますよね…
今回は、そんなインドネシア語の「接辞」の仕組みを簡単に解説していきます!
覚えるポイントはたったの2つだけ!ポイントを押さえて接辞に対する苦手を克服していきましょう!
接尾辞 -kan / -i は動詞をつくる!!
最初のポイントは品詞(動詞とか名詞とか)に関するポイントです
接尾辞 -kan / -i には主にある品詞を動詞に変化させる役割があります
例えば、名詞を動詞に変化させる、または形容詞を動詞に変化させるなどです
例)
darat (陸) {名詞} → daratkan (着陸させる) {動詞}
darat (陸) {名詞} → darati (〜に上陸する) {動詞}
このある品詞が別の品詞になることを派生と言います
ポイントその1
接尾辞には品詞を変化させる役割がある
接頭辞me- や di- は文法的な役割を担う
「文法的な」ってどういう意味?
文法的なというのは接頭辞の me- や di- は動詞の隣に置かれる単語(主語や目的語)に影響するって意味だよ!
先ほどの “daratkan” という動詞に接頭辞me- や di- をつけることができるのですが、me- をつけるのかdi- をつけるのかによって主語に置かれる語が変化します。
例
Mendaratkan → pilot itu mendaratkan pesawatnya. (パイロットは飛行機を着陸させる)
接頭辞Me- は能動詞(〜する)を作るので主語には〜する/〜させる人が入ります
Didaratkan → Pesawat itu didaratkan oleh pilot. (飛行機はパイロットnによって着陸させられる)
接頭辞di- は受動詞(〜される)を作るので主語には〜されるものが入ります
ですがこの際、どちらの場合も品詞に変化はありません。(どちらも動詞のまま)
me- がつく場合も di- がつく場合も文全体の意味や語順に影響しますが、どちらも動詞から他の品詞 (名詞や形容詞)に変化することはありません
このような品詞の変化を伴わない語形変化を屈折と言います
ポイントその2
接頭辞には品詞の変化を伴わない文法的な変化をもたらす役割がある
ここまで読んで、ちょっと待て!じゃあmendaratっていう-kanがついてないけど語幹が名詞の動詞があるけどそれはどうなるんだ!と思った方がいるかもしれません笑
それについては別の記事で解説しているので、そちらもチェックしてみてくださいね!
インドネシア語に“共接辞”me-kanは存在しない!
このようにインドネシア語の接辞(特にme- と-kan が同時に使われる場合)はそれぞれ別の役割を持っているということがわかります
それは同時に、ある語を作るときme- と-kan が同時に語幹につく「共接辞的な働き」はないということです
実際にインドネシア語に共接辞(konfiks)me-kan というものは存在せず、おそらくわかりやすくするために多くのインドネシア語の教科書などでは“共接辞”me-kan という表現が使われているのだと思います
実際、インドネシア教育省が発行しているインドネシア語文法書 Tata Bahasa Baku Bahasa Indonesia (TBBBI) に共接辞(konfiks)me-kan または me-i というものは存在していません
まとめ
今回はインドネシア語の接辞の仕組みについて解説しました!
覚えるポイントは2つだけ!
接尾辞には品詞を変化させる役割がある
そして、接頭辞には品詞の変化を伴わない文法的な変化をもたらす役割がある
さらにこの2つのポイントから、me-と-kanにはそれぞれ別々の役割があって共接辞的な(語幹に一緒にくっついて意味を足す)働きをしないということから、インドネシア語に“共接辞(konfiks)” me-kan は存在しないということが言えます
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